「エンタメ」についてのダイアローグ

対談

多屋 光孫(たや みつひろ)絵本作家・挿絵画家。和歌山県田辺市出身。3歳より田辺市の洋画家、故益山英吾氏の洋画研究所で絵を学ぶ。実家は本屋(南方熊楠ゆかりの多屋孫書店)。2015年8月まで二十ん年、普通に会社員(海外営業・広告宣伝など)をやっていたが脱サラし画家活動を開始。一般社団法人 日本出版美術家連盟理事(事務局長)

濱中 伸幸(はまなか のぶゆき) ブランドクリエイター。和歌山県田辺市出身。実家は紳士服店。元百貨店婦人服バイヤー。2011年株式会社ハッピーアイ設立。エンカラージオンラインショップ企画運営。ファッション専門学校非常勤講師


M)「え」はエンタメ、エンターテイメントって言葉はどうか?
色々なものが含まれるよね

N)ネットでエンタメを調べてみようか?

エンタメとは、エンターテイメントの略語であり、人々が楽しむための様々な活動やコンテンツを指す言葉である。これには映画、音楽、テレビ番組、舞台芸術、スポーツ、ゲームなどが含まれる。エンタメは、人々の暮らしの一部であり、日常生活に彩りを加える役割を果たしている。

エンタメは、その形態や内容により、多種多様なジャンルに分けられる。例えば、映画はアクション、ロマンス、ホラー、コメディなど、音楽はポップ、ロック、クラシック、ジャズなど、テレビ番組はドラマ、バラエティ、ニュース、ドキュメンタリーなどに分類される。

また、エンタメは時代や文化により、その形状や内容が変化し、新たなジャンルやスタイルが生まれることもある。

エンタメは、人々が共有する体験や感情を生み出し、社会や文化の一部となる。また、エンタメは情報伝達の手段としても用いられ、物語やメッセージを通じて人々に影響を与えることもある。

M)わかったような、わからんような^^;

以前、絵本を勉強し始めた頃に某編集者が「絵本はアートではない。絵本はエンターテインメント(エンタメ)だ」って言った。その時はわかりやすいものがエンタメで、わかりにくいのが「アート」と思ってなるほどって。エンタメは「大衆的で楽しむためのもの」で、アートは「理解するのが難解」みたいに思っていた。

今は、違っていて、両者はもっと混沌としていて境目がはっきりしないというかグラデーションというか・・・。編集者は「アートな絵本ばかり追求しないで、(万人ウケする?)エンタメ性も考えなきゃダメよ」という意味で言ったんだと思うけど、、、「アートを追求するのはダメなんか」と思い込んでた。
ラスベガスで見た「シルクドソレイユ」なんかはアートなエンタメだと思う。
コロナの時は世界中で公演が全て中止になったりで、やばかったみたいだけど復活してるみたいでよかった。
https://ja.wikipedia.org/wiki/ シルク・ドゥ・ソレイユ

N)昔見た演劇、野田秀樹の「贋作・桜の森の満開の下」良かったなあ。
映画は画像だけど、演劇は舞台で俳優が声を発して劇場全体が一つの幻想的な空間となる。
幻想的な舞台に惹き込まれた感覚が残っている。

M)演劇といえば、昔、濱中くんにチケットもらって行った鴻上尚史の第三舞台「ファントム・ペイン」は良かったなあ。キャスト見たら山本耕史とか出てたんやなあ。前作のスナフキンの手紙とか見てなくて何の予習もなく見に行ったけど純粋に演技に圧倒された。

第三舞台 ファントム・ペイン

N)ミュージカルだと、学生の時にN Y で観た『Cats』演者が猫そのものの動き圧倒されたなあ。

M)そういえば、大阪で劇団四季の『Cats』みたなあ。そういや休憩時間に部隊の真ん中で座っていた。猫に握手を求めたら、猫の手がグーのまま握手してきた。

ミュージカル『キャッツ』作品紹介 | 劇団四季【公式サイト】
ミュージカル『キャッツ』のオフィシャルウェブサイト。 公演情報やチケット予約はこちらから。ストーリーや舞台写真、最新プロモーションVTRなどの作品情報も紹介しています。

N)ライオンキングも素晴らしい!

『ライオンキング』作品紹介 | 劇団四季
ミュージカル『ライオンキング』のオフィシャルウェブサイト。 公演情報やチケット予約はこちらから。ストーリーや舞台写真、最新プロモーションVTRなどの作品情報も紹介しています。

M)ライオンキングといえば、私の展示にライオンキングに出演中のマッチョな劇団員さんがわざわざ訪ねて来て握手を求められた。SNS で私の猿の絵を見ていて「自分が演じている猿にそっくりで、すごい感動したので見に来ました」って!

N)どの猿の絵かわかった!
  この絵だね↓

M)わざわざ会いに来てくれたことに感動したのと、ネットにあげた自分の作品が人の心を動かしているという事実がうれしかったね。フリーになってすぐのときの絵で、割と描きたいものをわーっと吐き出すように描いていて、今見ると恥ずかしいものもいっぱいある。今この話を思い出して、作品に向き合う姿勢を振り返れて良かった。

N)エンターテイナーの心を揺さぶった!猿の絵とその人の心が共振した!ってことだね。

M)感動的やなあ(^^)
話は飛ぶけど、吉本新喜劇や遠山の金さん水戸黄門など、お約束のパターンがあるけれど、それらもエンタメ要素やな。

N)決め台詞で言えば、新喜劇。
未知やすえの「お前の頭スコーンと割ってストローで脳みそちゅーちゅー吸うたろか!!!」

M)藤田まことの「耳の穴から指突っ込んで奥歯ガタガタ言わしたろか」ていうのもあったなあ。

N)すごい言葉だけれど、エンタメ要素満載だ!

M)お約束のパターンを期待していて、最高の見せ場で桜の入れ墨や印籠が出てきて、カタルシスに浸る。

N)映画や本などでは、予想を覆す展開には大きく心を揺さぶられる。

M)なんとも言えない終わり方をしている駄作もあるけど。僕らが小さいことのエンタメって「テレビ」だった。

N)歌番組やお笑い番組、ドラマなど夜はみんなが見ている番組がたくさんあったけれど、最近は多様化している。インターネットの登場によって、大衆というマスメディアが多様化して分衆になっている。今は色々なエンタメがあるけれど、どんな観点で考えているの?

M)コロナ禍以降、世の中の価値観も大きく変わって、エンタメも変化してきている。世の中で何が起きているのか観察しつつ、みんなが何を求めているものが自分の作品であったらいいなあと。読者の心を大きく動かしたいですなあ。

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