「原風景」についてのダイアローグ

対談

多屋光孫 M)今日はカジュアルな感じで、普段考えなさそうなことを話そう!

濱中伸幸 N)「け」だけど、濁点ついた「げ」でもいいよね! 「ゲリラ戦」とか

M)ケモノ、ケダモノ、けしき

N)あっ「景色」でSiriが反応して「景色」の解説しだした(笑)
  もう一度見たい景色とか、見てみたい景色とかどう?

M)うん「原風景」も「げ」だから、そうしよう!

N)原風景といえば「カッパセンター」

M)田辺の大浜(扇ヶ浜)のカッパセンターね。

N)今は田辺の大浜も海水浴場になっているけど、海に泳ぎに行くっていうと白浜。

M)中学生卒業まえに、みんなで白浜までチャリで行った。帰りが遅くなって親たちが心配して大変なことになってた。「卒業チャリ」って言うやつ。

N卒業チャリいいね。

M)これから見たい景色で言うと、海外も国内も山より海に行きたい。

作品名:自由の海に飛び込む

N)あと、海外行きたいよね。随分前にニューヨークに行くの誘ってもらったけど、行けずじまい。

M)海外で評価される絵本も作ってみたい。「プラティスラバ」の国際絵本原画展で評価されるような。
台湾や韓国も行きたい。韓国では、私の絵本も翻訳されているし、以前、ネットリサーチしたらソウルでは私の絵のフォロアーが1番多かった時期もあった。
でも、脳みそをくるっとひっくり返そうと思ったら英語圏の方がいいかもね。

N)僕は行ったことのない国が集まっている東南アジアの国々に行ってみたい。タイ、マレーシア、カンボジア、インドネシアなど成長している国の活気を見に行きたい。

M)アメリカは好きだけど時差があり行くのが疲れる。ヨーロッパの方がまだ楽。まあ楽なのは時差のないオーストラリア。
時差のこと話したけど、景色で言えば、オーストラリアの海。ゴールドコーストいいね。

N)海外で行ったことある海はグアムくらい。

M)グアムは、綺麗だったけど、遠浅で日本語まみれで、これだったら白浜の方がいいなあってつい故郷、和歌山の海と比較してしまう。ニューカレドニアには柔道の試合で行ったんだけど、シュノーケリングで海を堪能したよ。
一緒に行った柔道家の親父さんが水中でタコと格闘して倒したのちに現地の中華料理店に持ち込んで調理してもらっていた(笑)

N)白浜は象徴的だけど、商店街から歩いてすぐに海が見える環境で育ったのは大きいね。

M)原風景は「海」
白浜と鰹は自慢できるなあ。

N)山に行くこともないもんね。高校卒業時の映画「私をスキーに連れてって」から世の中スキーブームあったよね。

M)スキーは滑れるけれど、極めていないしそんなに好きじゃないな。

N)リフトに乗って滑って、またリフトに乗って滑って、ハードな1日やもんね。

M)くたくたに疲れる。

N)海は海パン一丁。スキーは重装備。ってあまりディスらなくてもいいんだけど。

M)海の記憶でいえば、小学校6年の時、大浜(扇ヶ浜)で遠泳したね。

N)腰に巻いたサラシを命づなにして、みんなで一列になって泳いだな。今思うと田辺第一小学校の教育ってすごかったね。

M)クラスに1人くらいは泳げない子がいたけど、その子以外全員泳ぎ切っていたと思う。
 みんなやり切った感あったなあ。

N)田辺の話で言えば、小学校の頃よく釣りに行ったなあ。大浜(扇ヶ浜)や天神崎でキスやガシラ、コチ。ゴンズイなど。

M)がしらの唐揚げ美味いよね。コチを釣って帰っても小さかったから母親に捨てられてしまったのを思い出したよ。

N)川釣りで言えば、竹竿持ってうどんの玉を餌に「ハイ」を釣ったのを思い出した。

M)「ハイ」よく釣ったよね。僕は小麦粉練ったのを餌にして釣ったなあ。

N)今は河川も自由に釣りができないって聞くけど、田辺も随分街並みが変わったよね。

M)銀座通りから海蔵寺通りなんか全く違うよね。

N)南新町は絵本の中に出てくるような商店街で、いろいろなお店があったよね、

M)八百屋さん、鰹節屋さん、散髪屋さん、パーマ屋さん、駄菓子屋さん、魚屋さん、鞄屋さん、薬局。

N)多屋孫書店に我が家は紳士服店(屋号はドスキン)

作品名:多屋孫書店前

M)手芸店にカメラ屋さん、呉服屋さん、ふとん屋さん、仏壇店、喫茶店、有線放送局の事務所、化粧品屋さん、病院。

N)全て南新町にあったなあ。みんな屋号で呼んでた。
多屋孫のみっちゃんとドスキンののぶちゃんだったね。

M)娘と一緒に田辺に帰った時、銀座通りを抜けたところから見た街並みを見て娘が言ったの。「この世の終わり」って。

N)感受性が強いお子さんが見たら「この世の終わり」なんだ。
まさしく「蛻(もぬけ)の殻」感があるよね。そして誰もいなくなったじゃないけれど。

世界のゴーストタウンhttps://natgeo.nikkeibp.co.jp/atcl/gallery/052500260/
そして誰もいなくなった https://ja.wikipedia.org/wiki/そして誰もいなくなった

M)悲しいね。
僕も田辺に住んでないのにあまり言いたくないけれど。「蛻(もぬけ)の殻」感が出ているね。


N)悲しい。
M)記憶の中にある賑やかな商店街の原風景は大切にしていこう。

僕らにとっては、幼少期過ごした田辺の商店街の姿が「原風景」

色々な記憶と共にいつまでも心なかで輝き続けている。

みなさんにとっての原風景はどこですか?

多屋 光孫(たや みつひろ)絵本作家・挿絵画家。和歌山県田辺市出身。3歳より田辺市の洋画家、故益山英吾氏の洋画研究所で絵を学ぶ。実家は本屋(南方熊楠ゆかりの多屋孫書店)。2015年8月まで二十ん年、普通に会社員(海外営業・広告宣伝など)をやっていたが脱サラし画家活動を開始。一般社団法人 日本出版美術家連盟理事(事務局長)

濱中 伸幸(はまなか のぶゆき) ブランドクリエイター。和歌山県田辺市出身。実家は紳士服店。元百貨店婦人服バイヤー。2011年株式会社ハッピーアイ設立。エンカラージオンラインショップ企画運営。ファッション専門学校非常勤講師

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