
多屋光孫 M)今日は「み」、、、みかん
濱中伸幸 N)未開、未来、、、
M)未知との遭遇

N)人間の知りたいという基本的な欲求ってあるよね。
でも日本の教育って先生が教科書通りに知識を教えるってことに偏りすぎているように思う。生徒が興味があるかどうかは置いておいて、単元通りに進めていく。
内容に関することで質問しても、授業の進行を妨げるような場合は、話をはぐらかされてしまったり、先生も「なんでやろうね」で終わったりした記憶がある。
M)そうね。それぞれの子供が知りたいことには対応できないよね。
N)今回、沖縄に行って戦跡を訪ねたり、那覇の街を歩いたりしてとても良い経験になったのは、沖縄のリアルを知ることができたという喜び。
戦争について知らないことを資料館で見たり聞いたり。教科書的に知っていると思っていることが、ほんのわずかな情報でしかなかったということがわかったよ。
M)そうやね。自分も仕事で沖縄に行った時は、遊びで行くアプローチとは違って、仕事モードでいろんなものを見聞きするから、とても面白かった記憶がある。
外国出張なんかも同じく、その国の本質的なところを感じたり、その国の人の人間性だったり街の空気なんかに触れて良い経験ができたことがある。行く前のイメージからを新たな認識を上書きするような感じ。
N)百聞は一件にしかずってよく言ったものだよね。
M)今回の沖縄は、現地の人との会話はあまりなかったけれど、色々な場所を訪ね、戦争のことを思うにつれて人間的な膨らみができたような気がする。
知らなかったことを見たり聞いたりするって、まさに『未知との遭遇』
N)今日は「未知との遭遇」で行きましょう。
M)映画の未知との遭遇は全然覚えていないけれど、気づきを与えてくれるものは面白いよね。最近見た『パーフェクトデイズ』もなんてことない映画なんだけど、なんとも言えない感情を掘り起こしてくれる作品だった。
N)最近有名なユーチューバーのコンテンツじゃなくて、あまり知られていない無職のニートが1日の過ごし方を動画にしている番組にフォロワーが何万人もついているのがある。やっぱりそういう人のコンテンツはなんてことないんだけど、何かしら惹かれる要素があって見てしまう。自分とは全く違う生活パターンとか話している内容が面白い。ライブ配信なんかは何千人もの人が覗き見している感じがすごいなあとも思う。
M)一見何も起こらないのだけど、淡々とした感じが心地よい場合もあるよね。昔タモリの笑っていいとも!の初回を見た時、最初のゲストは和田あきこ。こんなので番組成り立つの?って思ったけど、長寿番組になったよね。笑ってる場合ですよの方がよっぽど面白かったからね。あっ今話題のフジテレビだね。
N)おニャン子クラブもそうだった。
M)ここ最近のジャニーズや吉本興業やフジテレビって、今まで裏に隠れていたことがだんだん明るみに出てきている。これから政治も含め全て露呈していく時代なのかもしれないね。謂わゆる「ホワイト化社会」
N)岡田斗司夫さんの本やね。パワハラ、セクハラなんて昔は誰も言わなかった時代から随分と変わってきているね。判断基準が変わった側面だけでなく、公には知らされていなかった事象が表に出てきたというかリビール(Reveal)される、暴露される時代なんだろうね。未知が未知のままでは済まされない。

M) 自分とは全く状況の違う人との対話でも、なんとなく相手の気持ちを汲んでわかった気で喋っていると「いやそこはそうじゃない」って言われたことがある。
それで深く相手のいうことを聴くことによって、本心というかその人の心の奥の奥にあるものを知ることができた。
わかったふりをしないというか、知った風をして合わせないというか、深いところで対話ができて初めてその人を知ることができたんだ。少し難しい話になってしまったけど、これも未知との遭遇だね。
N)人の気持ちを理解するのって大変だけど、生まれや育ちが大きく異なると一見同じように見えて、未知の世界で生きているという理解が大切ってことね。
M)白か黒ではなくて、グラデーションの幅がとても広くあるという考え方。それまではそんなこと考えたことなかったけど。

N)善悪にしても、どちらがより善か悪かを議論している人たちに対して、俯瞰してみると、全くの善の領域で議論をしているだけで、どちらも善でしかない場合とかあるよね。まあ、善悪とか何が正解かとか、議論をしている人の言葉の概念自体が異なる場合、つまり善、悪、正義が同じではない場合は、いつまでたっても話が噛み合わない。
M)あるある。会社でも「もっと具体的に何をするの?」と聞かれても、「誠意頑張ります」とか抽象的に返したりね。
N)言葉をどう使うかでいうと、また最近ChatGPTが進化しているね。まあ、いろんな生成A Iが進化しているようだけど。
M)どこまで賢くなるのか、これもまた未知との遭遇やね。
N)今日調子良いね(笑)
全世界の人々がドラえもんやウィスパーみたいな執事をもつ感じ。
M)あとは使い方。iPhoneが出た時もまだみんな謂わゆるガラケーだったのが、今やほとんどがスマホで画面操作する時代。
だから数年後は「AIと共に生きている」かもね。
N)その頃はみんな光ちゃんの『こうして、ともにいきている』という絵本と共に生きていると良いね(笑)
M)最後うまいね(笑)そうなると嬉しいね。
ありがとう!

【会話の主】 登場人物

多屋 光孫(たや みつひろ)絵本作家・挿絵画家。和歌山県田辺市出身。3歳より田辺市の洋画家、故益山英吾氏の洋画研究所で絵を学ぶ。実家は本屋(南方熊楠ゆかりの多屋孫書店)。2015年8月まで二十ん年、普通に会社員(海外営業・広告宣伝など)をやっていたが脱サラし画家活動を開始。一般社団法人 日本出版美術家連盟理事(事務局長)

濱中 伸幸(はまなか のぶゆき) ブランドクリエイター。和歌山県田辺市出身。実家は紳士服店。元百貨店婦人服バイヤー。2011年株式会社ハッピーアイ設立。HAPPYEYEブログ、エンカラージオンラインショップ企画運営。
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