
多屋光孫 M)今日は「も」
まあ、今の時代いろんな問題があるね。ていうか、人それぞれ問題を抱えてる感じ。
濱中伸幸 N)僕の場合は、自分は問題とは思ってないのだけど、先日20数年ぶりにあったアパレル業界の人に、「濱中さん、なんなんすか、その腹」って言われてしまった。
当時から約20キロ太って、ビール腹でぽっこり。彼からしたら、とってもみっともなく見えたんだと思う。僕は徐々に太ってしまったので、気にもしてないのだけどね。
M)僕もかなり太ったけど、体重が重くなって柔道が強くなった。
この間の練習で、以前はスコンスコンと投げられていた人に、そんなに投げられなくて、逆に寝技で押さえ込んだりできた。まあ僕も体重増加は問題にしてないなあ。
N)少々太ったからって何も問題ないよね(笑)
問題と思うことも視点を変えれば問題ではなくなる。っていうのは言い過ぎかな(笑)

M)そやね、少し真面目な話をすると、最近の不登校問題で思うのは、性格的に繊細で他者と上手く付き合えない子供が多いなと。
その中には、今の学校では評価されにくいセンシティブな感性を持っていたりする子もいっぱいいる。
その繊細さゆえに問題とされている性質も、音楽や芸術の分野においてはとても輝く要素でもあると思う。
絵を教えている中で、子供たちが楽しく絵を描いている姿をも見るのは嬉しいよ。
N)まあ問題には表層的な問題と本質的な問題があると思う。
不登校というか学校に行けていない子供は、夜遅くまで友人とゲームして朝起きれなくて学校に行けていない生活リズムが問題であると思うのだけど。
それは表層的な問題であって、本質的問題となると家族との関係だったり、学校が心地よい場所になってなかったりと、それぞれ問題があると思う。
M)そやなあ、学校で上手く友達関係が築けないと行くのが嫌になるものね。
N)学校の先生が学校に行けなくなって休んでいる事例もすごく多いってなんかの記事で読んだ。それに教員の採用試験に合格しているのに辞退する人も増えているらしい。
M)学校の先生自体も、学生から社会経験なくすぐに教師になるのも問題やね。これは前から言われていることだけど。
N)会社という組織も今振り返ると上司次第なところがあるなあと思う。上司は選べないからね。最初の上司ができる人だった場合の部下は出世する確率が高いという話からすると運の要素が強いよね。
M)上司の問題認識がズレていると部下が辛い目に合うよね。
N)そうそう、部員がこれは大問題だと対処している事例も上司は俺には関係ないという態度をだったり、その逆に問題ないと処理した瑣末な件でめっちゃ怒られたりしているのは見たことがある。これはあくまでも見聞ですからね(笑)
M)まあ人間が集まると何かしら問題が生じるよね。学校、会社、大きく言えば日本社会全体もそうだよね。
N)少しカジュアルな話になるけど、何が美しいかという問題って時代と共に変わるよね。前回で話した美の基準で首長族だったり平安時代の美人像だったり。それで最近思うのは、今の男の子みんな脱毛していること。僕からすれば美容業界の戦略にハマっているだけだと思うんだけど、かなり浸透しているね。

M)すね毛や髭が大問題。僕個人的には、女性の眉毛に思うところがあって、それは細い眉毛はいただけない。ひと頃そういう眉毛が流行ったよね。
N)そうね、バブルの頃はワンレンボディコンに太い眉毛だったけどね。
M)まあ、最近はナチュラルに戻ったから嬉しい(笑)服装で言えば、ラッパズボンとかルーズソックスとか。
N)肩パット入ったスーツで「しもしも」とか、一世風靡みたいな太いパンツとか。

M)あの当時はそれがめちゃめちゃ格好いいと思ってた(笑)吉川晃司とかの派手な色のスーツ。今あったら買ってみたい。「ソイヤソイヤ」
N)ツータックのズボンって今考えたら2タックもいらん。

M)会社に入った時はノータックのズボンが恥ずかしくて、せめてワンタックは必要とか言って買い求めてた。
N)流行ってまさしく、流れて行くんだね。
M)まあ色んな問題も時間が解決していくこともあるけど、解決策を打ち出せずに問題を先送りして、日本は今大変な時代だと思う。
政治、経済、社会問題どれをとっても、今までのモデルが通用しなくなってきている。
N)まあ、日本は社会構造の少子高齢化が一番の問題だと思うね。
M)少数の現役世代で大多数の高齢者を支えていかなければならないからね。
N)問題やね。
M)大問題。
N)ええっ、これで終わるの問題やね。
M)今日は仕方ないね(笑)
【会話の主】 登場人物

多屋 光孫(たや みつひろ)絵本作家・挿絵画家。和歌山県田辺市出身。3歳より田辺市の洋画家、故益山英吾氏の洋画研究所で絵を学ぶ。実家は本屋(南方熊楠ゆかりの多屋孫書店)。2015年8月まで二十ん年、普通に会社員(海外営業・広告宣伝など)をやっていたが脱サラし画家活動を開始。一般社団法人 日本出版美術家連盟理事(事務局長)

濱中 伸幸(はまなか のぶゆき) ブランドクリエイター。和歌山県田辺市出身。実家は紳士服店。元百貨店婦人服バイヤー。2011年株式会社ハッピーアイ設立。HAPPYEYEブログ、エンカラージオンラインショップ企画運営。神戸ファッション専門学校非常勤講師。
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